共通テスト英語の配点や時間|得点別勉強法を東大生が解説

共通テスト英語の配点や時間|得点別勉強法を東大生が解説

共通テストの英語は、リーディングとリスニングがそれぞれ100点ずつ、合計200点で評価される試験です。

リーディングの配点・時間・構成

リーディングは解答時間80分で、大問8問から構成されています。大学入試センターは、英語4技能のバランスの良い育成を踏まえ、リーディングとリスニングの配点を均等にする方針を明示しています。発音やアクセント、語句整序を単独で問う設問は出題されず、実用的な英文を読み取る力が中心に問われます。私が受験した年も、広告やウェブサイトの画面を模した図表付きの問題が多く、単語を知っているだけでは対応しきれない構成でした。

リスニングの配点・時間・構成

リスニングは音声を含めた実施時間が60分、そのうち実際に解答する時間は30分程度に設定されており、専用のICプレーヤーを使って音声を聞きながら解答します。大問ごとに音声が1回読みか2回読みかが分かれており、後半の大問ほど1回読みの比重が高まります。機器の不具合に備えた予備の時間も設けられているため、初めて受験する場合は事前に操作方法を確認しておくと安心です。

共通テストの英語は、旧来のセンター試験と比べて総語数が増え、情報を処理する速度がより強く求められる試験に変化しています。

総語数増加と求められる読解スピード

リーディングの総語数は年々増加傾向にあり、限られた80分の中で大量の英文を読み切るには、150語程度を1分で読み進める速度感が目安になると言われています。単語や文法の知識量だけを増やしても、この速度に到達できるとは限りません。私自身、高2の模試で時間切れを繰り返した経験があり、語彙を増やすだけでは間に合わないと痛感しました。

リスニング配点引き上げの影響

センター試験の時代はリーディングとリスニングの配点比率が4対1だったのに対し、共通テストでは1対1に変更され、リスニング対策を後回しにできない試験になりました。リーディングだけを重点的に対策していた学習法は、共通テストの配点構成には合わなくなっています。指導していても、リーディングの参考書は進めているのにリスニングは模試の前しか聞かないという生徒が目立ちます。

共通テスト英語で失点が続く生徒には、語彙は覚えているのに時間内に読み切れないという共通の壁があります。

語彙は覚えているのに時間内に読み切れない

単語や文法を個別に理解できていても、英文を英語の語順のまま処理する練習が不足していると、日本語に訳しながら読む癖が抜けず時間が足りなくなります。1文ずつ日本語に置き換える読み方は精読の段階では有効ですが、本番の時間配分の中ではそのままでは通用しません。私が指導する生徒にも、単語テストの点数は高いのに模試の後半の大問で大きく失点するケースが多く見られます。

リスニングの図表・イラスト問題への対応不足

リスニングでは、音声が流れる前に図表やイラストに目を通し、聞き取るべき情報を予測しておく練習が不足していると得点が伸びにくくなります。音声に集中するあまり選択肢を読む余裕がなく、聞き終えてから選び直して失点する生徒も少なくありません。図表と選択肢のどちらを先に見るかという順番も、事前に決めておかないと本番で迷いが生じます。

共通テスト英語の勉強法は、いきなり速読を練習するのではなく、精読で構文と語彙の穴を埋めてから速度を上げる順序が効果的です。

まず精読で構文・語彙の穴を埋める

速読力は、1文1文の構造を正確に理解できていることが前提になるため、精読の段階を飛ばして速読練習に進むと、感覚的な読み方から抜け出せなくなります。指導する生徒にも、まず速い教材ではなく、1文が正確に読めているかを確認できる精読用の教材から始めてもらっています。私自身、高2の夏までは精読中心に取り組み、1文ごとに主語・動詞・目的語の関係を確認する作業を繰り返しました。

精読後にスラッシュリーディングで速度を上げる

精読で文構造を理解した英文を、意味のまとまりごとに区切って前から読み下すスラッシュリーディングに切り替えることで、和訳せずに読む速度が上がっていきます。同じ英文を精読・スラッシュリーディング・音読の順で繰り返すことで、初見の文章でも同じ読み方が自然にできるようになります。指導する際も、まず精読で読めることを確認してから、同じ英文を時間を計って読み直す練習を組み合わせています。

リスニング対策は、音声を繰り返し聞くだけでなく、声に出して発音を再現するシャドーイングを組み合わせることで得点が伸びやすくなります。

シャドーイングで音声情報処理力を鍛える

シャドーイングは、聞こえてきた音声を少し遅れて声に出して再現する練習方法で、英語特有のリズムや音の連結に耳が慣れる効果があります。単語同士がつながって聞こえる部分を自分の声で再現できるようになると、同じ箇所を音声で聞いたときにも認識できるようになります。教科書レベルの英文でよいので、毎日10分程度続けることが、模試の点数として現れるまでの近道になります。

図表・イラスト問題は先読みで得点する

音声が流れる前の数秒間で設問と図表・選択肢に目を通し、聞き取るべき数字や単語をあらかじめ絞り込んでおくことがリスニングの得点を左右します。何を聞き取ればよいかが分かっているだけで、同じ音声でも耳に入ってくる情報の量が変わります。先読みの練習は、過去問や模試の音声を使って本番と同じ時間制限の中で繰り返すことが効果的です。

共通テスト英語の学習計画は、現在の得点帯によって優先すべき課題が異なるため、一律の方法をそのまま当てはめるべきではありません。

苦手層(〜5割)がまず取り組むこと

5割に届かない段階では単語・文法の基礎が固まっていないことが多く、速読の練習より先に文法を1冊の問題集で総復習する方が得点が伸びやすくなります。基礎が抜けたまま長文演習を重ねても、同じ間違いを繰り返すだけになりがちです。使う教材は中学・高校の基礎レベルのもので構わず、1冊を最後まで仕上げることを優先します。

高得点層(8割以上)が伸ばすべき力

8割を超えている生徒は、知識よりも時間配分の精度が課題になっていることが多く、大問ごとの目標時間を設定して過去問演習を重ねることが得点の上積みにつながります。満点を狙うより、失点しやすい大問を毎回同じ時間内に解き切れるかを確認する方が安定した得点につながります。私自身、直前期は大問ごとにストップウォッチで時間を計り、遅れている大問を毎回記録していました。

共通テスト英語は、総語数の増加とリスニング配点の引き上げにより、知識量だけでなく時間内に情報を処理する力が問われる試験になっています。精読で構文の理解を固めてから速読に移行し、得点帯に応じて優先課題を切り替えることが、遠回りに見えて確実な対策になります。特別な才能がなくても、この順序で積み上げれば時間内に読み切る力は着実についていきます。

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  • 独立行政法人大学入試センター:令和9年度大学入学共通テストQ&A:https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/faq.html
  • 独立行政法人大学入試センター:令和8年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項:https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?d=646&f=abm00005359.pdf&n=令和8年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項.pdf
  • 独立行政法人大学入試センター:英語リスニングについて:https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/listening.html