古文参考書おすすめ10選|独学で東大古文に届いた4分野別の選び方

古文参考書おすすめ10選|独学で東大古文に届いた4分野別の選び方

2026年5月20日

目次

古文参考書とは、単語・文法・読解・常識の4分野を補強するための市販教材の総称です。

私自身、地方の県立高校で受けた古典の授業は週2コマで、文法は助動詞の途中までしか進みませんでした。高3春に過去問を開いて、1文も意味が取れない事実に呆然とした記憶があります。独学で立て直すには、まず4分野のどこに穴があるかを切り分ける必要がありました。

古文を構成する4分野|単語・文法・読解・常識の4分野

古文を構成する4分野|単語・文法・読解・常識の4分野

単語と文法は知識のインプット、読解は組み合わせる作業、古文常識は背景として全体を支える役割です。1冊で4分野すべてを完成させられる古文参考書は存在しません。分野ごとに目的の合う1冊を選ぶ前提で書店に行くと、迷う時間が大きく減ります。

古文参考書を進める順序は単語→文法→読解

学習順序は単語と文法を同時並行で進め、目処が立ってから読解演習に入るのが原則です。文法を後回しに読解問題集を始めると、助動詞の意味が取れず1問ごとに辞書を引く事態になります。家庭教師として独学の生徒を指導すると、順序を飛ばした子ほど挫折が早いのが共通点です。

共通テストと二次・私大で必要な分野が変わる

共通テストは選択式中心で、単語と文法の知識量で押し切れます。一方、東大をはじめとする難関国公立大の二次は現代語訳と記述説明が中心で、古文常識と読解技術の比重が一気に上がります。志望校の出題形式を先に確認しないと、買うべき古文参考書を間違えます。

古文単語の参考書は、収録語数と覚え方の方針の2軸で選ぶのが鉄則です。

私は最初に『マドンナ古文単語230』から始めて、その後に語数の多い単語帳を1冊追加しました。共通テスト止まりなら1冊で足りますが、東大の二次で出る難関語まで含めると追加が必要になります。

マドンナ古文単語230|入門期の最初の1冊に

学研の『マドンナ古文単語230』は、公式情報によれば見出し230項目・関連語を含めて全400語をカバーする入門書です。設問パターン別の8章構成で、語源やゴロを使って暗記を補助する設計です。古文に苦手意識がある人ほど、最初の1冊として迷わず選ぶ価値があります

読んで見て覚える重要古文単語315|難関大の標準

桐原書店の『読んで見て覚える重要古文単語315』は、315語を例文の中で覚えていく形式です。私は東大を意識した段階でこの1冊を加えました。共通テストから難関国公立大の二次まで、語彙量はここで概ね届きます

古文単語FORMULA600|難関大志望の補完用

東進ブックスの『古文単語FORMULA600』は600語を扱うやや上位の単語帳です。早慶や難関国公立大志望で語彙の取りこぼしを潰したい人向けの補完書という位置づけです。1冊目に選ぶと量に押されて挫折するため、必ず1冊目を仕上げてから追加してください。

古典文法の古文参考書は、講義型のインプット書と書き込み型のアウトプット書を1冊ずつ用意するのが原則です。

私が文法でつまづいたのは助動詞の活用と意味でした。市販書1冊だけで済ませようとして失敗し、講義型と問題集を併用してようやく定着した経験があります。

古文文法インプット用|講義型の文法書を1冊

講義型の選択肢としては『富井の古典文法をはじめからていねいに』(東進ブックス)が定番です。語り口がやさしく、助動詞の接続と意味を順を追って説明してくれます。文法書は内容に大差がないため、書店で立ち読みして読み通せると感じた1冊を選ぶのが正解です。

古文文法アウトプット用|ステップアップノート30

河合出版の『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル』は公式の説明によれば全30講・2ページ完結の書き込み式ドリルで、各単元で「ポイント」確認後に「基本ドリル」「練習ドリル」を解く構成です。講義を読むだけで終わらせず、書いて埋めて初めて文法は定着します

古文の助動詞は声に出して活用表を覚える

助動詞の活用と意味は、表を眺めるだけでは定着しません。私は「べし=推量・意志・可能・当然・命令・適当」のように接続と意味を口に出して暗唱しました。机に座らずとも復習できるため、隙間時間で回しやすい方法です

古文読解 参考書は、現在の単語・文法レベルと志望校の出題形式の2軸で選びます。

単語と文法を一通り終えた直後に難関大の過去問をいきなり開くと、ほとんどの場合で歯が立ちません。読解は段階を踏まないと崩れる分野です。

古文上達 基礎編 読解と演習45|文法と読解の橋渡し

Z会の『古文上達 基礎編 読解と演習45』はZ会公式によれば本体192ページのA5判教材で、文法解説と短文読解を組み合わせた構成です。覚えた知識を運用に変える練習として、共通テスト〜中堅大レベルの実力作りに向く1冊です

岡本梨奈の古文ポラリス|レベル別の演習書

KADOKAWAの『古文ポラリス』はレベル別に1〜3が用意され、解説の丁寧さで定評があります。基礎が終わった段階で1、GMARCH・関関同立志望なら2、難関大志望は3に進む形が標準です。レベルを飛ばさず順に積み上げる前提で組むと、無理がありません。

得点奪取 古文|国公立二次の記述対策

河合出版の『得点奪取 古文』は公式説明によれば二次・私大対策向けで、典型問題篇と練習問題篇の二部構成です。実例答案と採点基準が併載されています。東大・京大など二次で記述が出る大学を目指す人は、この1冊で答案の作り方を学んでください

古文常識 参考書は、単語と文法のインプットがある程度終わった段階から、読解演習と並行して進めるのが効率的です。

私が古文常識の重要性を実感したのは、高3夏の東大型模試で「衣替え」「物忌」「方違え」をすべて知らず、本文の状況把握を完全に外した時です。語彙と文法が分かっていても、平安貴族の生活が頭に入っていないと、誰が誰の家にいるのかが永遠に分かりません。

マドンナ古文常識217|辞書として常時参照する

学研の『マドンナ古文常識217』は公式情報によれば「恋愛・結婚と祝事・弔事」「天皇家の人々と宮中の建物」など全7章で平安期の生活と文化を解説する古文常識 参考書です。読み物として通読する使い方より、読解中に分からない語が出たら開く辞書としての使い方が現実的です。

古文常識は読解演習と並行して頭に入れる

古文常識を単体で先に丸暗記しようとすると、文脈が無いため記憶に残りません。読解問題で出会った場面と紐づけて覚える方が定着が早いです。古文常識は「読解の途中で参照する」運用が最も効率的です

文学史と和歌の修辞も古文常識書で補える

文学史と和歌の修辞は、私大の小問や東大の文章で問われる場面があります。古文常識の参考書には文学史を巻末にまとめた書籍が多いため、別途専用書を買い足す必要はほぼありません。

古文参考書のルートは、志望校のレベルと出題形式に応じて読解演習の冊数を増減させて組みます。

以下は私が独学時代に組んだルートと、家庭教師として生徒に提案するルートを統合した目安です。表のとおり進める必要はなく、自分のペースで取捨選択してください。

志望校レベル単語・文法読解の中心仕上げ
共通テスト・日東駒専単語300語級+文法書+ステップアップノート古文上達 基礎編共通テスト過去問
GMARCH・関関同立同上+単語追加古文ポラリス2有名私大古文演習+過去問
旧帝大・早慶単語600語級+文法演習を追加古文ポラリス3CanPass古典+得点奪取+過去問
志望校レベル別の古文参考書ルート

古文対策|共通テスト・日東駒専レベル

単語1冊+文法書1冊+ステップアップノート+『古文上達 基礎編』までで概ね到達できます。共通テスト型の演習を過去問で5年分回せば、得点は安定します。

古文対策|GMARCH・関関同立レベル

上記に加えて『古文ポラリス2』や『有名私大古文演習』を1冊追加します。私大は文章量が多く、時間配分の練習が合否を左右します。

古文対策|旧帝大・早慶レベル

『古文ポラリス3』『国公立標準問題集CanPass古典』『得点奪取 古文』を組み合わせ、過去問演習に接続します。東大古文は記述答案の精度勝負なので、得点奪取で型を作ってから過去問に入ってください

古文参考書は1冊を3周回し、解いた後に必ず全文の品詞分解と現代語訳を確認するのが鉄則です。

家庭教師として独学の生徒を見てきて、共通するつまづきは「冊数を増やすが1冊を仕上げない」ことです。市販書は1冊ごとに編集方針が違うため、複数を並行買いすると知識がバラバラになります。

古文参考書を最大限活用する使い方の鉄則

1冊を3周回す|複数並行は挫折の原因

1周目は素直に解いて答え合わせ、2周目は間違えた問題を中心に、3周目は全問を再現できるかの確認です。新しい1冊に手を出すのは、現在の1冊を3周終えた後にしてください。

古文の品詞分解と全文訳を確認する

設問に正解しても、本文全体を訳せていないと次回類題で同じ正答率は出ません。私は問題集の本文を別ノートに書き写し、助動詞に色マーカーを引いて訳を書き込みました。手間はかかりますが、これが東大入試での現代語訳問題に直結します。

主語を補えなかった箇所をノートに集約

古文最大の壁は主語の省略です。主語を読み取れなかった箇所は、誰が・どの敬語で・誰に話したかをノートに集約してください。20問も貯まると、自分が引っかかるパターンが見えてきます。

古文参考書は、単語・文法・読解・常識の4分野を志望校レベルに合わせた順序で組み合わせることで、独学でも難関大に十分届きます。

私自身、地方の県立高校で古文を週2コマしか受けていない状態から、市販書だけで東大の古文に到達しました。特別な才能は必要なく、正しい順序で正しい量をこなせば誰でも到達できます。今日紹介した古文参考書のうち、自分のレベルに合う1冊から手をつけてください。

  • 学研出版サイト『マドンナ古文単語230 パーフェクト版』:https://hon.gakken.jp/book/1130575900
  • 学研出版サイト『マドンナ古文常識217 パーフェクト版』:https://hon.gakken.jp/book/1130566600
  • 河合出版『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル 四訂版』:https://www.kawai-publishing.jp/book/?isbn=978-4-7772-2872-0
  • 河合出版『得点奪取 古文 記述対策 改訂版』:https://www.kawai-publishing.jp/book/?isbn=978-4-7772-0094-8
  • Z会の本『古文上達 基礎編 読解と演習45』:https://www.zkai.co.jp/books/guide/id-1272/